猫の爪切りは飼い主が嫌がられて困っている、という声をよく聞きます。でも正しい手順とコツを知れば、猫も飼い主もストレスなく行えるようになります。この記事では猫の爪切りの必要性から、使う道具・正しい切り方・嫌がるときの対処法まで詳しく解説します。
爪の出し方も知らなかった、私のはじめての爪切り
「あれ、猫の爪ってどうやって出すの?」
猫を飼いはじめたばかりのころ、私は本気でそう思っていました。爪を切ろうにも、肝心の爪の出し方すら知らなかったんです。教えてくれたのは、猫を6匹も飼っている職場の人でした。「手足をむぎゅーって押すと、爪がニョッキッて出るよ」って。半信半疑でむぎゅーっと押してみたら、本当にニョッキッと出てきて、思わず「おおー!」と声が出ました。あの瞬間のことは、今でも覚えています。
恥ずかしい話、最初のころは私たちが使っている人間用の爪切りでパチンと切っていたこともありました。でもあとから調べてみたら、人間用の爪切りは猫の爪を挟んでつぶしたり、割ってしまったりすることがあるそうで……。それを知ってから、あわてて猫用に変えました。猫用の爪切りにもいろいろな種類があるんですね。私が選んだのは、深爪を防ぐストッパーが付いたタイプ。一定以上は深く切れない仕組みなので、血管(クイック)まで切ってしまうという、初心者がいちばん怖い失敗を防ぎやすいそうです。
とはいえ、いまだに毎回てこずっているのが、じゅんぺいの爪切りです。3匹のなかでいちばん敏感な子で、抱っこして「さあ切ろう」と体勢に入った瞬間、もうスルッと逃げてしまいます。なにせドアのノブもジャンプで開けてしまう、脱走の常習犯。こちらの「爪切りモード」も、一瞬で見抜かれているのかもしれません。だから「うまくできない」という気持ち、すごくよくわかります。私も調べたり人に聞いたりしながら、いまだに練習中。同じ初心者の方の、ちょっとしたヒントになればうれしいです。
なぜ猫の爪切りが必要なの?
室内で飼われている猫は、外で木や地面に爪をひっかけて自然に爪が削れる機会が少ないです。爪が伸びすぎると以下のようなトラブルが起きます。
- 爪が丸まって肉球に刺さる(特にデクロー部位や前足の親指の爪)
- カーペットや洋服に爪が引っかかって猫自身が転倒する
- 飼い主や家族への引っかき傷が深くなる
- 家具・壁紙への傷が大きくなる
特に爪が丸まって肉球に刺さる「巻き爪」は猫に痛みと炎症を引き起こします。2〜4週間に1度を目安に爪切りを行いましょう。
必要な道具
猫専用の爪切りを使おう
人間用の爪切りは猫の爪の断面が潰れて割れやすくなるため使用しないでください。猫専用の爪切りには主に以下の種類があります。
- ギロチンタイプ:穴に爪を通して切るタイプ。初心者でも使いやすく、力が少なくて済む
- ハサミタイプ:細いハサミ型。コントロールしやすく、細かい調整が得意
- ニッパータイプ:大型猫や硬い爪に向いている。慣れると使いやすい
初心者にはギロチンタイプまたはハサミタイプがおすすめです。切れ味が悪くなったら早めに交換しましょう。
爪の構造を知ろう(血管を切らないために)
猫の爪には「クイック(血管・神経)」と呼ばれる部分があります。透明な爪の場合、光に透かすとピンク色の部分が見えますが、これがクイックです。クイックを切ってしまうと出血し、猫に痛みを与えてしまいます。
安全に切るコツは、クイックから2〜3mm先の透明な部分のみを切ること。爪が黒くてクイックが見えない猫は、少しずつ慎重に切りましょう。
爪切りの手順
ステップ1:猫をリラックスさせる
猫が眠そうなとき・ご飯の後・機嫌の良いタイミングを選びましょう。緊張していると逃げようとするため、まずひざの上に乗せてゆっくり撫でてリラックスさせます。うちのじゅんぺいは、抱っこして「さあ切るぞ」という体勢になった瞬間にスルッと逃げてしまうタイプ。なので最近は、寝起きでまだぼーっとしているタイミングを狙って、1〜2本だけそっと切る…と作戦を変えています。
ステップ2:肉球を押して爪を出す
猫の肉球を親指と人差し指でやさしく押すと、爪が自然に出てきます。爪切りをしていない手で猫の脚を持ち、もう片方の手で爪切りを持ちます。
ステップ3:先端の透明な部分を切る
クイックより2〜3mm先の、爪の先端部分だけを切ります。一度に深く切ろうとせず、少しずつカットするのが安全です。切る角度は爪に対して垂直か、やや斜めにすると割れにくくなります。
ステップ4:1本切るごとにご褒美を
爪を1本切るごとに、「えらいね」と声をかけながら小さなおやつを与えましょう。「爪切り=良いことがある」という学習させることで、だんだんと嫌がらなくなります。
ステップ5:全部できなくてもOK
嫌がってパニックになる前にやめましょう。1日1〜2本ずつでも構いません。無理やり全部切ろうとすると、次からさらに嫌がるようになります。
もし出血してしまったら
クイックを切って出血した場合は、清潔なティッシュや綿で傷口を1〜2分押さえます。ペット用の止血パウダー(クイックストップ)があれば傷口につけると早く止まります。少量の出血なら数分で止まりますが、止まらない場合は動物病院へ。
爪切りを嫌がる猫への対処法
- 子猫のうちから爪切りを習慣づける(抵抗感が少ない)
- まず爪切りを見せるだけ・触れさせるだけから慣れさせる
- タオルでくるんで(タオルバーリト)動きを制限する
- どうしても難しい場合はトリミングサロンや動物病院にお願いする
まとめ
猫の爪切りは慣れるまでは大変ですが、愛猫の健康と安全のために欠かせないケアです。焦らず、少しずつ、ご褒美を活用しながら進めましょう。最初は1本だけでもOK。継続することで猫も飼い主も爪切りに慣れていきます。


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